家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律
(平成十一年七月二十八日法律第百十二号)


最終改正:平成二三年八月三〇日法律第一〇五号

(目的)
第一条  この法律は、畜産業を営む者による家畜排せつ物の管理に関し必要な事項を定めるとともに、家畜排せつ物の処理の高度化を図るための施設の整備を計画的に促進する措置を講ずることにより、家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進を図り、もって畜産業の健全な発展に資することを目的とする。

(定義)
第二条  この法律において「家畜排せつ物」とは、牛、豚、鶏その他政令で定める家畜の排せつ物をいう。

(管理基準)
第三条  農林水産大臣は、農林水産省令で、たい肥舎その他の家畜排せつ物の処理又は保管の用に供する施設の構造設備及び家畜排せつ物の管理の方法に関し畜産業を営む者が遵守すべき基準(以下「管理基準」という。)を定めなければならない。
 畜産業を営む者は、管理基準に従い、家畜排せつ物を管理しなければならない。

(指導及び助言)
第四条  都道府県知事は、家畜排せつ物の適正な管理を確保するため必要があると認めるときは、畜産業を営む者に対し、管理基準に従った家畜排せつ物の管理が行われるよう必要な指導及び助言をすることができる。

(勧告及び命令)
第五条  都道府県知事は、前条の規定による指導又は助言をした場合において、畜産業を営む者がなお管理基準に違反していると認めるときは、当該畜産業を営む者に対し、期限を定めて、管理基準を遵守すべき旨の勧告をすることができる。
 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わなかったときは、当該者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

(報告の徴収及び立入検査)
第六条  都道府県知事は、前二条の規定の施行に必要な限度において、畜産業を営む者に対し、必要な報告を命じ、又はその職員に、畜産業を営む者の事業場に立ち入り、家畜排せつ物の処理若しくは保管の用に供する施設の構造設備、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(基本方針)
第七条  農林水産大臣は、家畜排せつ物の利用の促進を図るための基本方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。
 基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
 家畜排せつ物の利用の促進に関する基本的な方向
 処理高度化施設(送風装置を備えたたい肥舎その他の家畜排せつ物の処理の高度化を図るための施設をいう。以下同じ。)の整備に関する目標の設定に関する事項
 家畜排せつ物の利用の促進に関する技術の向上に関する基本的事項
 その他家畜排せつ物の利用の促進に関する重要事項
 農林水産大臣は、情勢の推移により必要が生じたときは、基本方針を変更するものとする。
 農林水産大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

(都道府県計画)
第八条  都道府県は、基本方針に即して、農林水産省令で定めるところにより、当該都道府県における家畜排せつ物の利用の促進を図るための計画(以下「都道府県計画」という。)を定めることができる。
 都道府県計画においては、整備を行う処理高度化施設の内容その他の処理高度化施設の整備に関する目標を定めるものとする。
 都道府県計画においては、前項の目標のほか、次に掲げる事項を定めるよう努めるものとする。
 家畜排せつ物の利用の目標
 家畜排せつ物の利用の促進に関する技術の研修の実施その他の技術の向上に関する事項
 その他家畜排せつ物の利用の促進に関し必要な事項
 都道府県は、都道府県計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するとともに、農林水産大臣に報告しなければならない。

(処理高度化施設整備計画の認定)
第九条  畜産業を営む者は、処理高度化施設の整備に関する計画(以下「処理高度化施設整備計画」という。)を作成し、これを当該処理高度化施設整備計画に係る処理高度化施設の所在地を管轄する都道府県知事に提出して、当該処理高度化施設整備計画が適当である旨の認定を受けることができる。
 処理高度化施設整備計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 処理高度化施設の整備の目標
 処理高度化施設の整備の内容及び実施時期
 処理高度化施設の整備の実施に伴い必要となる資金の額及びその調達方法
 都道府県知事は、第一項の認定の申請があった場合において、その処理高度化施設整備計画が、都道府県計画に照らし適切なものであることその他の農林水産省令で定める基準に適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。

(計画の変更等)
第十条  前条第一項の認定を受けた者は、当該認定に係る処理高度化施設整備計画を変更しようとするときは、当該処理高度化施設整備計画に係る処理高度化施設の所在地を管轄する都道府県知事の認定を受けなければならない。
 都道府県知事は、前条第一項の認定を受けた者が当該認定に係る処理高度化施設整備計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定処理高度化施設整備計画」という。)に従って処理高度化施設の整備を行っていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
 前条第三項の規定は、第一項の認定について準用する。

(株式会社日本政策金融公庫からの資金の貸付け)
第十一条  株式会社日本政策金融公庫は、株式会社日本政策金融公庫法 (平成十九年法律第五十七号)第十一条 に規定する業務のほか、第九条第一項の認定を受けた者に対し、畜産業の持続的かつ健全な発展に資する長期かつ低利の資金であって認定処理高度化施設整備計画に従って処理高度化施設の整備を実施するために必要なもの(他の金融機関が融通することを困難とするものであって、資本市場からの調達が困難なものに限る。)の貸付けの業務を行うことができる。
 前項に規定する資金の貸付けの利率、償還期限及び据置期間については、政令で定める範囲内で、株式会社日本政策金融公庫が定める。
 第一項の規定により株式会社日本政策金融公庫が行う同項に規定する資金の貸付けについての株式会社日本政策金融公庫法第十一条第一項第六号 、第十二条第一項、第三十一条第二項第一号ロ、第四十一条第二号、第五十三条、第五十八条、第五十九条第一項、第六十四条第一項第四号、第七十三条第三号及び別表第二第九号の規定の適用については、同法第十一条第一項第六号 中「掲げる業務」とあるのは「掲げる業務及び家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律(以下「家畜排せつ物法」という。)第十一条第一項に規定する業務」と、同法第十二条第一項中「掲げる業務」とあるのは「掲げる業務及び家畜排せつ物法第十一条第一項に規定する業務」と、同法第三十一条第二項第一号ロ、第四十一条第二号及び第六十四条第一項第四号中「又は別表第二第二号に掲げる業務」とあるのは「、別表第二第二号に掲げる業務又は家畜排せつ物法第十一条第一項に規定する業務」と、「同項第五号」とあるのは「家畜排せつ物法第十一条第一項に規定する業務並びに第十一条第一項第五号」と、同法第五十三条中「同項第五号」とあるのは「家畜排せつ物法第十一条第一項に規定する業務並びに第十一条第一項第五号」と、同法第五十八条及び第五十九条第一項中「この法律」とあるのは「この法律、家畜排せつ物法」と、同法第七十三条第三号中「第十一条」とあるのは「第十一条及び家畜排せつ物法第十一条第一項」と、同法別表第二第九号中「又は別表第一第一号から第十四号までの下欄に掲げる資金の貸付けの業務」とあるのは「、別表第一第一号から第十四号までの下欄に掲げる資金の貸付けの業務又は家畜排せつ物法第十一条第一項に規定する業務」とする。

(研究開発の推進等)
第十二条  国及び都道府県は、家畜排せつ物のたい肥化その他の利用の促進に必要な技術の向上を図るため、技術の研究開発を推進し、その成果の普及に努めるものとする。

(報告の徴収)
第十三条  都道府県知事は、第九条第一項の認定を受けた畜産業を営む者に対し、認定処理高度化施設整備計画の実施状況について報告を求めることができる。

(経過措置)
第十四条  この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

(罰則)
第十五条  第五条第二項の規定による命令に違反した者は、五十万円以下の罰金に処する。

第十六条  第六条第一項若しくは第十三条の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は第六条第一項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、二十万円以下の罰金に処する。

第十七条  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業員が、その法人又は人の業務に関し、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の刑を科する。

   附 則

 この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
   附 則 (平成一三年四月一一日法律第二八号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (平成一九年五月二五日法律第五八号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成二十年十月一日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第八条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第九条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

(調整規定)
第十条  この法律及び株式会社商工組合中央金庫法(平成十九年法律第七十四号)、株式会社日本政策投資銀行法(平成十九年法律第八十五号)又は地方公営企業等金融機構法(平成十九年法律第六十四号)に同一の法律の規定についての改正規定がある場合において、当該改正規定が同一の日に施行されるときは、当該法律の規定は、株式会社商工組合中央金庫法、株式会社日本政策投資銀行法又は地方公営企業等金融機構法によってまず改正され、次いでこの法律によって改正されるものとする。

   附 則 (平成二三年五月二日法律第三九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。ただし、第五条第一項及び第四十七条並びに附則第二十二条から第五十一条までの規定は、平成二十四年四月一日から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第五十一条  附則第一条ただし書に規定する規定の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(会社の業務の在り方の検討)
第五十二条  政府は、会社の成立後、この法律の施行の状況を勘案しつつ、会社が一般の金融機関が行う金融を補完するものであることを旨とする観点から、会社の業務の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて業務の廃止その他の所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成二三年八月三〇日法律第一〇五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第八十一条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第八十二条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。