放射線を発散させて人の生命等に危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律
(平成十九年五月十一日法律第三十八号)


最終改正:平成二六年四月二三日法律第二五号

(最終改正までの未施行法令)
平成二十六年四月二十三日法律第二十五号(未施行)
 

(目的)
第一条  この法律は、核燃料物質の原子核分裂の連鎖反応を引き起こし、又は放射線を発散させて、人の生命、身体又は財産に危険を生じさせる行為等を処罰することにより、核によるテロリズムの行為の防止に関する国際条約その他これらの行為の処罰に関する国際約束の適確な実施を確保するとともに、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律 (昭和三十二年法律第百六十六号)及び放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律 (昭和三十二年法律第百六十七号)と相まって、放射性物質等による人の生命、身体及び財産の被害の防止並びに公共の安全の確保を図ることを目的とする。

(定義)
第二条  この法律において「核燃料物質」とは、原子力基本法 (昭和三十年法律第百八十六号)第三条第二号 に規定する核燃料物質をいう。
 この法律において「放射線」とは、原子力基本法第三条第五号 に規定する放射線をいう。
 この法律において「放射性物質」とは、次に掲げるものをいう。
 核燃料物質その他の放射線を放出する同位元素及びその化合物並びにこれらの含有物(原子力基本法第三条第三号 に規定する核原料物質を除く。)
 前号に掲げるものによって汚染された物
 この法律において「原子核分裂等装置」とは、次に掲げるものをいう。
 放射性物質を装備している装置であって、次に掲げるもの
 核燃料物質の原子核分裂の連鎖反応を起こさせる装置
 放射性物質の放射線を発散させる装置
 荷電粒子を加速することにより放射線を発生させる装置

(罰則)
第三条  放射性物質をみだりに取り扱うこと若しくは原子核分裂等装置をみだりに操作することにより、又はその他不当な方法で、核燃料物質の原子核分裂の連鎖反応を引き起こし、又は放射線を発散させて、人の生命、身体又は財産に危険を生じさせた者は、無期又は二年以上の懲役に処する。
 前項の罪の未遂は、罰する。
 第一項の罪を犯す目的で、その予備をした者は、五年以下の懲役に処する。ただし、同項の罪の実行の着手前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。

第四条  前条第一項の犯罪の用に供する目的で、原子核分裂等装置を製造した者は、一年以上の有期懲役に処する。
 前項の罪の未遂は、罰する。

第五条  第三条第一項の犯罪の用に供する目的で、原子核分裂等装置を所持した者は、十年以下の懲役に処する。
 第三条第一項の犯罪の用に供する目的で、放射性物質を所持した者は、七年以下の懲役に処する。
 前二項の罪の未遂は、罰する。

第六条  放射性物質又は原子核分裂等装置を用いて人の生命、身体又は財産に害を加えることを告知して、脅迫した者は、五年以下の懲役に処する。

第七条  特定核燃料物質(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第二条第六項 に規定する特定核燃料物質をいう。)を窃取し、又は強取することを告知して脅迫し、義務のない行為をすること又は権利を行わないことを要求した者は、五年以下の懲役に処する。

第八条  第三条から前条までの罪は、刑法 (明治四十年法律第四十五号)第四条の二 の例に従う。

   附 則 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、核によるテロリズムの行為の防止に関する国際条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。ただし、附則第七条の規定は、公布の日から施行する。

第二条  削除

(条約による国外犯の適用に関する経過措置)
第三条  第八条の規定は、この法律の施行の日以後に日本国について効力を生ずる条約並びに核物質の防護に関する条約及びテロリストによる爆弾使用の防止に関する国際条約により日本国外において犯したときであっても罰すべきものとされる罪に限り適用する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第四条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成二三年六月二四日法律第七四号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。

   附 則 (平成二四年六月二七日法律第四七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (平成二六年四月二三日法律第二五号) 抄

(施行期日)
 この法律は、核物質の防護に関する条約の改正が日本国について効力を生ずる日から施行する。